脂腺増殖症とは
・脂腺増殖症はおでこ、鼻、頬部にできる黄色または白色の皮膚の良性疾患です。大きさは直径が1~5mmほどで、1個から、数個多発することがあります。
・老人性脂腺増殖症と言われていますが、20才代から出始めることもあります。
・成熟した皮脂腺の増殖なので放置しても問題ありません。ただし、自然に消えることはありません。
脂腺増殖症の治療法
脂腺増殖症の治療は
①切除摘出手術
②レーザー治療
③1本ニードルRF
この3つの方法があります。
①切除摘出手術
・傷跡が目立つため、ほとんどすることはありません。
②レーザー治療(削る・炭酸ガスレーザー)
・炭酸ガスレーザーにて脂腺腫を除去します。
・局所麻酔です。麻酔時に少し痛みがありますが、治療中は痛くはありません。
・治療時間は2~5分程度です。
・治療後、新しい皮膚ができあがるまで2~3週間、絆創膏を貼ったり、軟膏等を塗ります。
・洗顔、入浴は当日から可能です。
レーザー治療後の跡形
・レーザー治療の場合は、傷跡は残りにくいですが、わずかに跡形になる場合があります。面積の大きい脂腺増殖症は傷跡が残ります。
・跡形はしばらく赤黒く(色素沈着に)なりますが、数ヶ月で目立たなくなります。
・ケロイド体質の方は傷跡が目立つ場合があり、ケロイド治療をする場合があります。
・脂腺増殖症は再発する場合があります。
③1本ニードルRF(マイクロニードルRF)
高周波焼灼治療法
・極細針(マイクロニードル)とRF(高周波)を用いて線脂腺増殖症を改善する治療です。
・マイクロニードル(極細針)を肌に刺入し、マイクロニードルの先端からRF(高周波)エネルギーを出力し、熱を与え病変部にタンパク質変性を起こし、コラーゲンの生成を促進させることで、治療の効果が期待できます。
・針は極細針で皮膚表面にはほとんどダメージがありません。
・1回の治療では完治をしません。3か月から6か月ごとに複数回の治療をおこなうことで、脂腺増殖症を縮小させていきます。
1本ニードルRF治療後の経過
・治療当日は腫れが生じますが、時間とともに落ち着きます。
・体質によってはかゆみが出る場合があります。
・治療後は赤みが1日~2週間続き、浸出物がでることがあります。
・治療後ダウンタイムがあります。治療日はこの点を考慮してください。
・乾燥やざらつき、ニキビの悪化が起こることがあります。
・ニキビ治療後、1~2ヶ月間、色素沈着が続く場合があります。
・脂腺増殖症の治療効果は現れるのが遅く、実感できるまで3ヶ月~半年ほどかかります。
※治療における注意点
・治り方、効果には個人差があります。
・レーザー治療は万能ではありません。全ての状態が治るわけではありません。
・1回の治療で100%の効果があるわけではありません。
・治療結果を保証しているわけではありません。
・治療後副作用が出たり、心配があれば、連絡をしてください。もしくは受診をして下さい。
治療費
切除手術による治療
切除手術による治療 | 自己負担 |
---|---|
切除手術(保健適応) | 8.000円~15.000円 (3割負担) |
一本ニードル(ニードルRF)
1本ニードル費用 | 税込(税抜) |
---|---|
1本ニードル10ヶ所まで | 22.000円(20,000円) |
1本ニードル20ヶ所まで | 27,500円(25,000円) |
1本ニードル30ヶ所まで | 33,000円(30,000円) |
1本ニードル50ヶ所まで | 44,000円(40,000円) |
1本ニードル100ヶ所まで | 55,000円(50,000円) |
1本ニードル200ヶ所まで | 66,000円(60,000円) |
表面麻酔の種類 | 税込(税抜) |
---|---|
ペンレス:1枚 | 110円(100円) |
エムラクリーム:1本5g | 1,100円(1,000円) |
韓国製麻酔クリーム:1個5g | 550円(500円) |
炭酸ガスレーザーによる、削る治療 | 税込(税抜) |
---|---|
3㎜未満1個 | 11.000円(11.000円) |
3~5㎜未満1個 | 22.000円(22.000円) |
5㎜以上1個 | 33.000円~(33.000円~) |
レーザー治療を受けていただけない方
・日焼けをしている方(特に1ヶ月以内に長時間日光を浴びた方)
・施術後2週間以内に、長時間日光を浴びる予定のある方
・妊娠中の方
・ヘルペス、帯状疱疹の方
・アトピー性皮膚炎の薬を塗っている方
・活動性の感染症のある方
・予防接種、ワクチン接種の前後1週間
・切り傷やニキビなどの炎症部位への施術
・ケロイド体質の方
・光過敏症もしくは、光過敏性を高める薬剤をご使用中の方
・糖尿病、てんかんの方
・AIDSやHIVを含む免疫抑制疾患の方
・抗凝固剤をご使用中の方
・風邪・頭痛・発熱・二日酔い・疲労等など体調不良の方
・肝斑(場合によっては治療をすることもある)